学年1モテるクール男子は地味子ちゃんを助けたい。
どうしよう……。言われっぱなしで縮こまる私の耳に、莉奈ちゃんが唇を近づけた。


「あんたさ、陰キャのくせに生意気なんだよ。人に指図する前に、少しはわたしたちに感謝して貢献したら? 仕方なく班に入れてもらった立場なんだからさ」


吐き捨てるように、低い声で毒づかれたその言葉が、鋭い棘になって私の心に突き刺さる。


苦しいけど、莉奈ちゃんの言っていることは、何も間違っていない。


「ごめんなさい……。私が全部やるから……」


ふるえる声で謝ると、4人の女の子たちは何事もなかったかのように、「お願いねー」と満面の笑顔を見せて、この場を去って行ってしまった。


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