総長様は恋の反抗期真っただ中
朝都の魔王っぷりは、幼稚園の頃には覚醒済み。
アザミちゃんたちは怖い怖い言いながら泣き出して、駆けつけた先生のおなかに抱き着き始め。
『朝都くん、女の子たちをいじめちゃダメでしょ』と、朝都が怒られちゃったんだけど。
近くにいた数人の友達が、勇気を吐き出してくれた。
『朝都くんは、ウソついてないよ』
『アザミちゃんたちが、いっつも椿ちゃんにブスとかブタとか言ってるよ』
『椿ちゃんを助けたとこ見たもん。朝都くんは悪くないもん』と。
みんながいなくなった後、ムスッとした顔で窓の外を眺めていた朝都に私は謝ったんだ。
『ごめんね、巻き込んじゃって』
『椿さ、他人ヅラはするな』
『えっ?』
『辛いことがあったら俺に言え。オマエは俺の婚約者だろーが!』