総長様は恋の反抗期真っただ中
真っ赤に染まるほっぺを片手で隠しながら、私だけに聞こえるように吠えていた朝都。
幼稚園児とは思えないワイルド発言に、私の心臓はドキュン。
一生抜けない恋の矢が、深く深く突き刺さってしまったんです。
それからの私は、本当にダメで。
恋愛脳が溶けてしまったというか。
好きのバロメーターが、振り切れっぱなしというか。
朝都のことが、大好きすぎて困っちゃう。
朝都がアイドルに見える。
神様に見える。
キラキラまぶしく見える。
尊い存在すぎて、同じ空気を吸うこと自体罪深いんじゃないかと距離を取ってしまうこともあるんだけど。
でもね、一緒にいたいの。
おしゃべりしたいの。
私だけに心を許してほしいの。
だから『親が決めた婚約者』という立場を利用して、私は朝都の隣を独占してきたんだ。