総長様は恋の反抗期真っただ中
とはいえ、俺も初恋を拗らせっぱなしってわけにもいかないわけで。
俺たちが結婚をするのは、3か月後。
遅くても卒業式までには、椿の心に一生残る胸キュンプロポーズをかまさないと。
「朝都大丈夫?」
だから幻聴はいいよ。
俺が聞きたいのは、本物の大好きな声だけなんだ。
「屋上が寒すぎて、意識が飛んじゃってるの? 毛布を持ってこようか?」
うわっ、本物じゃねーか。
無自覚な小悪魔が、俺の目の前にいるんですけど……。
あのさ、男だってキュン死しそうになる時があるんだからな。
自分の可愛さを自覚してから、俺に話しかけろバーカ!
「なっなんだ椿か。俺に気やすく話しかけんな!」
「ふふふ、また吠えてる。生徒会メンバーなんだからいいでしょ。元旦から、そんなに目を吊りあげないでよ」