総長様は恋の反抗期真っただ中


 「楽しんでもらえたなら、生徒会メンバーとして嬉しいよ。とはいえ、副会長の私は大したことしてなくて。ほとんど会長の朝都が準備をしてくれたんだけどね」


 「そういえばさ、途中から会長の姿を見かけなくなったよね?」



 ドキッ。



 「睨まれるの覚悟で朝都くんにお礼言いに行こうかって、3人で話してたんだけど。椿、朝都くんがどこにいるか知らない?」



 えっと……

 ムカついた私に缶コーヒーを投げつけて、屋上からいなくなりましたとは言いづらいから……



 「今日で生徒会引退だから、生徒会室で資料の整理をするって言ってたような……でも、生徒会室にいないかもしれなくて……」



 みんな、嘘をついてごめんね。



 「さっすが朝都会長。相変わらず自分に厳しい人だよね」


 「アハハ、そっそうだね」


 「副会長の椿もさ、生徒会に入っている間ほんと大変だったよね。朝都くんにこき使われっぱなしで」


 「えっ? こき使われてた? 私が?」


 「椿ちゃん、何かにつけて朝都君に怒られてたじゃん」

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