総長様は恋の反抗期真っただ中


 ひぃあ~~~!!



 命令声からのワイルドハニーボイス。

 俺様魔王と極甘王子の両方に抱きしめられているって、錯覚しちゃうよ。



 朝都に嫌われたくない。

 期待にこたえたい。

 だから素直に言うことにするけど……



 「私が初日の出に願ったのは……」


 「うん」




 「暴走族のお姫様と朝都が……幸せになりますように……」




 「えっ?」


 「だっ、だってあの時は、朝都に彼女がいるって思いこんでいたし。ほっ本当は嫌だったよ。朝都が私以外の人と結婚する未来なんて。でも……」


 「でも?」


 「なりたかったから……」


 「何に?」




 「世界中で一番、朝都の幸せを考えられる人間に……」




 そして証明したかったの。

 私が抱いている朝都への思いが、恋じゃなくて愛なんだって。

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