恋に恋して何が悪い
 しかし、これはきっかけと呼べるものなの分からないが、自分でも予想していなかった事態が巻き起こった。



「目黒いるかー?」

教室の外から、私を呼ぶ声が聞こえて、顔を上げるとそこには音楽の先生が立っていた。

なんだっけ、あの先生の名前。

私、なにかした?!提出物は特にないよね?!

「おー、目黒、突然で悪いんだが今度の芸術鑑賞会で校歌を弾いてほしいんだ。」

「え?」

どういうこと!?

「なんですか!?どういうことですか?」

「来月に芸術鑑賞会あるだろ?」

「へ?」

知らないよそんなの

「それで、吹奏楽部とかの発表もするんだけど、校歌も歌おうってことになってな〜、あ、歌うかは分からない。聴くだけってこともありえる。」

え、ソロの可能性もあるってこと?

てか、先生なんで私がピアノ引けること知ってんの?
< 33 / 108 >

この作品をシェア

pagetop