恋に恋して何が悪い
ひき受けちゃった…

楽譜を持って、席に座った。

「なんの楽譜?」

なつきくんが覗き込んできた。

え…きょ、距離が近いよ!!

瞬間的に避けた、私を驚いた目でみるなつきくん。

「こ、校歌だよ、」

「え、なんで?」

「来月、芸術鑑賞会ってやつがあって、ピアノで校歌を弾けと言われた。」

「あ〜。めちゃダルいじゃん。」

そうなんです…

「てか、目黒さんってピアノできるんだ。」

「うん、まあもう全然弾いてないけどね」
< 35 / 108 >

この作品をシェア

pagetop