その生徒会、取扱注意につき!
「是沢千歳…くん?」
「そ。よろしく。でも"くん"はいらない。気軽に千歳って呼んでよ。俺も立栞って呼ぶし。てか、立栞、俺喉乾いたんだけど何か飲み物出してくれる?」
ズカズカと生徒会室に入ってきた彼は、まるで自分の部屋のように我が物顔で自由に室内を歩き回っている。
な、何なのこの人…?
自由奔放で馴れ馴れしい是沢千歳という人物に私はあ然としてしまった。
「…ちょっと、大事な書類とかあるんだからそこの戸棚は開けないで!というか…あなた、なんで私の名前を知ってるの?」
勝手な行動に出ないよう注意しつつ、私は千歳に向かって質問をする。
「それは、君がトレード留学の相手だから。俺は理事長の依頼で君を迎えに来たんだ」
「私を迎えに…?え、でも、トレード留学が決まったのはついさっきの話で、白浪理事長からは詳細が決まるまで待機って…」
「うちの理事長、膳は急げタイプだからなぁ…。君のとこの理事長から電話があってすぐ俺等に招集かかったってわけ」
やれやれと肩をすくめた千歳は「お互い変な理事長だと大変だね」と労いの言葉をかけてきた。