その生徒会、取扱注意につき!

思わぬ豹変ぶりに、私は目を見開いた。

「そういうこと。俺と琥太郎は自己紹介したし、お前らもしとけよ?」

笑顔の千歳に促され、先に口を開いたのは真面目そうな印象の伊緒と呼ばれる彼の方。

「黒涼高校2年の城月(きづき)伊緒です。よろしくね。白浪女学院生徒会長、西藤立栞さん」

丁寧な口調で、さも人当たりの良さそうな笑顔を浮かべているが、なんだか目が笑っていない気がして私は内心ビクッと肩を震わせる。

「…チッ。2年の城月史緒」

そして、続けざまに舌打ちしつつ、史緒と呼ばれる金髪の彼も自己紹介をしてくれた。

「立栞、見ての通り伊緒と史緒は双子なんだ。そっくりだろ?伊緒が兄で、史緒が弟。で、史緒は女嫌いでさ〜…まぁ、常に女子に対しては態度悪いけど、気にしないでいいから」

千歳の補足により、城月兄弟の実態を概ね理解する。

なるほど"女嫌い"。

そう言われれば、態度の悪さも頷けた。

男子校にもそういう類の人はいるんだな…。

ん?…ということは、もしかして彼も統合反対派なのでは?
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