その生徒会、取扱注意につき!
理事長ってば、相変わらず緩いなぁ…。
気を張ってきたのに、理事長の声を聞くとつい気が緩んでしまいそうになる。
私が理事長に会うのは、生徒会長に任命された半年前以来2回目だ。
その時も「あら〜。今回はとっても可愛い子が生徒会長になったのね。1年生で会長抜擢なんてすごいわ!白浪女学院をよろしくね」なんて満面の笑みで手を握られたっけ?
「失礼します」と再度呟き、私はゆっくり扉を開けた。
「皆、いらっしゃい。会長の西藤さんに、副会長の崎永さん、そして、書紀の古川さんね?さ、座って座って!お茶とお菓子も用意してあるのよ〜」
キャピキャピと楽しそうに私達に笑顔を向けているのが、先ほど全校生徒を驚かせる放送をした張本人。
白浪女学院理事長、白浪彩也子。
年齢は、おそらく…50歳前後。
しかし、その見た目は50歳になるようには到底見えない。
肌はツヤツヤしており、シワの1つも見当たらない。そして、ピタッとした白のタイトスカートから除く細い足からスタイルの良さが見て取れた。
美魔女って…本当に理事長のことよね。
私の母と同年代とは、とても思えないくらい若い理事長に私は苦笑いを浮かべる。