その生徒会、取扱注意につき!

ニコニコと人の良さそうな笑みを浮かべて、私を見下ろす彼にゴクリと息を呑む。

いったい何を言われるのかと私が身構えていた、その時。

「…おい、南翔。立栞から離れろ」

教室の入口から聞こえてきた低い声に、とっさに私と南翔くんは視線を移す。

「なーんだ、千歳もう来ちゃった?せっかく立栞と楽しくお話してたのになぁ…。つか、そんなに怒らなくても離れますって」

楽しげにそう言い放った南翔くんは、サッと壁についていた手を引いて、千歳に向き直った。

「特進科まで何の用だよ?」

ツカツカと教室内に入ってきた千歳は、そう問いかけながら私と南翔くんの所までやって来る。

そして、彼から私を護ように、間に立ち塞がったのだった。

「ひどいなぁ、千歳ってば。俺は、幼稚園からの友達に久々に会いにきただけじゃん?それに、立栞には千歳がどこにいるのか聞いてただけだし。ね、立栞?」

「えっと…うん。千歳がどこにいるか聞かれただけ…」

確かに、今のところ特に何かされたわけではないため、私もコクリと頷く。

「ほら、立栞もそう言ってんじゃん。千歳、束縛系って嫌われるよー?」
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