その生徒会、取扱注意につき!
どうしよう…。
内心焦る私をよそに2人は、睨み合いを続けている。
とにかく2人を止めないと…!
そう考えた私が「ちょっと2人とも落ち着いて…!」と口をはさもうとした、その時。
ガラッ。
「「千歳…!」」
教室の扉が勢いよく開き、ほぼ同時に飛び込んで来たのは伊緒くんと史緒くん。
そして、彼らは私と千歳、南翔くんの姿を視界に捉えた瞬間、ピタリと立ち止まり、小さく息を呑んだ。
目を大きく見開いている2人の様子から今の状況が理解できていないことがつたわってくる。
「ハハッ。さすが双子。あいかわらず息ぴったりじゃん」
ケラケラと小馬鹿にしたような笑みを浮かべる南翔くんに伊緒くんがギロリと鋭い視線を送り、そんな伊緒くんとは対照的に、なぜか史緒くんの方は顔色がすぐれない。
「本当に今日は、千歳に会いに来ただけだったけど色々収穫もあったし、来てよかったかな」
え…?
不意に南翔くんの視線が私へと向き、パチっと視線がからんだ。
「じゃあね、立栞…!これ以上ここにいると彼らがうるさいし。今日は退散する。あと、千歳も彼女のこと大事にしすぎないようにね?いなくなった時ツラくなるでしょ?」