その生徒会、取扱注意につき!
第2章

第1話❥カフェでのトラブル


「ねぇ、千歳。私、今日は早めに帰ってもいいかな?ちょっと用事があって…」

南翔くんが特進科にやってきた日から数日が経った放課後。いつもなら生徒会の仕事を手伝ってから帰る私だが、今日はどうしても外せない用事があって、千歳にそう声をかける。

「用事?今日はそんな手伝ってもらうこともないし別にいいよ。俺が送ってやりたいとこだけど理事長と話があるからなぁ…。それじゃ、琥太郎にでも途中まで送らせて…」 

「ううん!それは大丈夫…!今日は1人で帰るから」

例の一件から、千歳はかなり過保護になっていて、ここ数日の教室移動や帰りも駅まで送ってくれたりと、世話を焼くようになり…。

自分が行けない時は、他の生徒会メンバーに付き添いを頼む始末。

ここまでしなくてもと、正直思う所はあるのだが、それだけ南翔くんに対して警戒を強めているみたい。

「立栞、」

まだ何か言おうと口を開く千歳を遮って「じゃあ、私急ぐからまた明日ね!皆にもよろしく」と素早くカバンを手に持ちその場をあとにした。

ゴメン。千歳…!
今日は、琥太郎くんについて来てもらったら困るの。
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