その生徒会、取扱注意につき!
「今日はダージリンにしたのよ〜。あ!コーヒー派の人もいたかしら?峰、コーヒーの準備も…」
後ろに控えていた男性秘書に理事長が声をかけた時だった。
「あ、あの!白浪理事長。先ほどの放送の件ですが…」
私の右隣に座っていた有紗が大きな声を上げる。
どうやらこのままじゃ、いつまでも本題に入らないと思ったらしい。
一瞬、「なんのこと?」とキョトンとした表情で、有紗を見つめる理事長だったが、次の瞬間には思い出したように表情を明るくした。
「あぁ…!そうそう。その件ね!実は〜黒涼高校の理事長が私の同級生なんだけど〜どうやら、黒涼高校が経営不振らしくて、うちに泣きついてきたのよ。それに最近少子化でしょう?うちも女子校続けるのってまぁ、楽じゃないし…それならいっそのこと統合して共学にしちゃう?って話になってね〜」
う、嘘でしょう…。
そんな「明日、席替えしちゃう?」くらいのノリで男子校と合併決めちゃうなんて。
理事長の話に目を見開く私達3人。
「そ、そんな勝手な…!白浪女学院は歴史ある女子校なんですよ〜。私だってそれに憧れてなんとか合格を勝ち取ったのに〜。来年共学になんて…話が違います〜」