その生徒会、取扱注意につき!
「大丈夫。元気でやってるよ。2人も変わりなさそうで安心したよ。…それで、その後学園の方はどう?」
2人が座っている真向かいに腰を下ろし、私は真剣な表情で問いかけた。
「うん…。やっぱり混乱してる生徒が大半よ。立栞はトレードで黒涼行っちゃうし、来年の統合は決定事項だなんて噂も広まってるし…。生徒会へも連日問い合わせがたえないの」
「私もクラスの子から、よく聞かれます…。それに立栞会長を心配してる子も多くて…」
有紗も美心もお互い顔を見合わせて、疲れたように苦笑いを浮かべる。
「そっか…。ゴメンね。私がいないから2人には苦労かけちゃって…」
会長としての責任を果たせず、申し訳ない気持ちで私は小さく肩を落とした。
「何言ってるんですか!会長が1番大変ですよ!?1人で黒涼高校に通ってるんですもん…。私じゃマネできないです」
「美心の言う通りよ。1番大変なのは立栞だもん。だから、私達がこのくらいでヘコタレてられないって」
「はい…!有紗先輩の言うとおりです」
「2人とも…ありがとう」
その言葉に、心がポッとあたたかくなる。
私が今みたいに単身、黒涼高校に通えているのも、生徒会に有紗と美心がいるから。
信用できる2人のおかげで、安心して白浪女学院を任せられるのだ。