その生徒会、取扱注意につき!
「立栞、心配しないで。美心を先に送ってくから。あと、さっきの人…なんか危ない雰囲気だったし…。黒涼の体育科の人なんでしょ?…気をつけてね」
帰り際、最後の方は声を潜めつつ、心配そうな有紗。
私は、彼女を安心させるようにニコッと微笑んで見せる。
「うん。ありがとう。有紗、今日は巻き込んじゃってゴメン。琥太郎くんがいるから大丈夫だとは思うけどそっちも気をつけて帰ってね」
3人の背中を見送って、私はゆっくりと息をついた。
なんだか今更どっと疲れが出てきたみたい。
そんな私をチラリと見た伊緒くんは「立栞のことは俺が送ってくよ」と、気遣うように声をかけてくれたのだったー。
❥
…そういえば、今まで伊緒くんとこんな風に2人きりになることってなかったかも。
伊緒くんの隣に並び、テクテクと家に向かって歩きながら私はふとそんなことを考えていた。
他のメンバーとは、生徒会室とか教室で2人きりになることもあったけど、伊緒くんっていつも忙しそうにしてるから。
生徒会副会長で千歳の右腕。そして、史緒くんの双子のお兄さん。
伊緒くんのことは、正直、そんな基礎的な情報しか把握できていない。
表情がコロコロ変わる双子の弟の史緒くんと違って、伊緒くんは常に冷静沈着で、あまり感情が顔に出てくるタイプではないのも要因かもしれないけれど…。
帰り際、最後の方は声を潜めつつ、心配そうな有紗。
私は、彼女を安心させるようにニコッと微笑んで見せる。
「うん。ありがとう。有紗、今日は巻き込んじゃってゴメン。琥太郎くんがいるから大丈夫だとは思うけどそっちも気をつけて帰ってね」
3人の背中を見送って、私はゆっくりと息をついた。
なんだか今更どっと疲れが出てきたみたい。
そんな私をチラリと見た伊緒くんは「立栞のことは俺が送ってくよ」と、気遣うように声をかけてくれたのだったー。
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…そういえば、今まで伊緒くんとこんな風に2人きりになることってなかったかも。
伊緒くんの隣に並び、テクテクと家に向かって歩きながら私はふとそんなことを考えていた。
他のメンバーとは、生徒会室とか教室で2人きりになることもあったけど、伊緒くんっていつも忙しそうにしてるから。
生徒会副会長で千歳の右腕。そして、史緒くんの双子のお兄さん。
伊緒くんのことは、正直、そんな基礎的な情報しか把握できていない。
表情がコロコロ変わる双子の弟の史緒くんと違って、伊緒くんは常に冷静沈着で、あまり感情が顔に出てくるタイプではないのも要因かもしれないけれど…。