その生徒会、取扱注意につき!
「ハッ…!伊緒くん、そういえば琥太郎くんに聞き忘れてたけど2人とも今日は何であのカフェに?」
カフェ店内で『え〜っと、とりあえず、俺と伊緒先輩がここにいる理由はまたあとでゆっくり説明しますんで』と琥太郎くんに、言われていたことを思い出した私は隣を歩く伊緒くんに問いかけてみた。
まぁ…なんとなく予想はついているけれど。
私の顔をチラリと見た伊緒くんは、
「千歳の指示だよ。最初は琥太郎だけで行く予定だったけどね。…ちょっと気になることがあって俺もついていくことにしたんだ」
表情を変えずに淡々と語りだす。
やっぱり千歳か…。
私が学校を出ようとした時も、琥太郎くんに送らせようとしてたもんなぁ。
南翔くんと関わるようになってから過保護が過ぎて私もちょっと困っていたけど、今日のことを知ったら、それがもっと酷くなるんじゃないかと今からでも頭が痛い。
「伊緒くんの気になることって?」
「南翔が最近、この辺をウロついてるってタレコミがあったからね。南翔関連は、琥太郎1人だけじゃ対処しきれないし。念の為って思ってついてきたけど今日は予想が当たった」
フッと小さく笑みを浮かべる伊緒くん。
その辺の女の子だったら、卒倒してしまうくらい素適な微笑みだった。
けど、私が気になったのはそこではなく…。
「タレコミって…?」
そう彼の口から出た「タレコミ」という言葉。