その生徒会、取扱注意につき!
「そう…だよね。琥太郎くん、困らせてゴメン」
「いえいえ、立栞先輩が気にするのもわかりますし。てか、伊緒先輩なら本当に何かあっても全然心配ないっすよ〜。ま、これが史緒先輩だったら、オレも心配ですけどね」
最後にニヤリとほくそ笑み、そう付け加えた琥太郎くんに私は一瞬、目をぱちくりとしばたたかせる。
「…ふふっ。それ史緒くんが聞いてたら、絶対怒られるよ」
「っすね。でも、今いないんで問題なしです…!たまには、オレだって史緒先輩に言い返してやりたいんすよ〜。いっつもやられっぱなしなんで」
なんて爽やかに言うものだから私はつい笑ってしまった。
きっと、落ち込んでいる私を励ますためにわざとそんなノリで言ってくれたんだと思う。
琥太郎くん、ありがとね。
心の中で、そうつぶやいた私は「じゃ、クレープどんどん焼いて、千歳たちが帰ってきた時にビックリさせちゃおう」と琥太郎くんに向かって、笑顔でそう声をかけた。
「了解です…!」
その後は、2人で和気あいあいと、クレープ作りに没頭する。
そして。
「ただいま〜…!お!いい匂いじゃん。……って、その生地の量いったい誰が食うんだよ…」
と、帰ってきた史緒くんを呆れさせてしまったのは、また別のお話ーー。