一夜限りだったはずの相手から、甘美な溺愛が止まらない。
「――やっと見つけた」
「……!?」
「ずっとキミを探していたんだ」
このときは知る術もなかった。
彼が、あの『鳳間 瑛人』だということを。
冷徹で、不愛想で、鉄壁のガードで心を許さないと有名な彼が、これほどまでに執着する人だということに。
「逃がさないよ、加奈」
「こ、ここまでなさる理由が分かりません!」
「単純なことだ。俺が、キミを……欲してるから」
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