迷宮階段
☆☆☆
香と涼子からの情報によれば、二年C組にいる山下尚也という男子生徒がカッコイイらしい。
彼の祖父に当たる人が外人さんで、山下くんはクオーターということだ。外人の血が混ざっているということで期待が膨らむ。
休憩時間になるのを待ち、私はさっそくC組の教室へ来ていた。このクラスには友人がいないから、ちょっと覗いて確認してみるだけだ。
「ほら、あの窓辺に座ってる子だよ」
一緒についてきてもらった香が興奮気味に教えてくれる。窓辺の席に座って友人と会話している男子生徒の姿がある。
ゆるくうねっている髪の毛に大きめの目。ときどき見せる笑顔にはエクボが浮かんでいる。
「カッコイイっていうか、可愛い系だね」
確かに悪くない。海人では足元にも及ばないことが、ここからでもわかる。
「そうだね。でも、急にどうしたの?」
香と涼子からの情報によれば、二年C組にいる山下尚也という男子生徒がカッコイイらしい。
彼の祖父に当たる人が外人さんで、山下くんはクオーターということだ。外人の血が混ざっているということで期待が膨らむ。
休憩時間になるのを待ち、私はさっそくC組の教室へ来ていた。このクラスには友人がいないから、ちょっと覗いて確認してみるだけだ。
「ほら、あの窓辺に座ってる子だよ」
一緒についてきてもらった香が興奮気味に教えてくれる。窓辺の席に座って友人と会話している男子生徒の姿がある。
ゆるくうねっている髪の毛に大きめの目。ときどき見せる笑顔にはエクボが浮かんでいる。
「カッコイイっていうか、可愛い系だね」
確かに悪くない。海人では足元にも及ばないことが、ここからでもわかる。
「そうだね。でも、急にどうしたの?」