迷宮階段
麻衣だって、こうして仲良くしてくれれば一緒にいる時間を増やしてあげてもいいのに。
「私の幼馴染も……」
言いかけて途中で口を閉じる。涼子と一緒にいると気分がよくなって、つい、話さなくていいことまで話してしまいそうになる。
「幼馴染って、たしか八木くんだっけ? 八木くんがどうかしたの?」
涼子は私の言葉を一語一句聞き逃さず、更には興味津々に耳を傾けてくる。だからこちらも気分がよくなるのだけれど、今のは余計なことだった。
幼馴染を交換したのは今日の放課後のことだから、まだ山下くんに変わっていないのだ。
弘志の自慢をしたところで、たかがしれている。
「なんでもない。それよりここのお店はスイーツも美味しいんだって! なにを頼む?」
「いいの!? じゃあ、私はねぇ」
涼子の興味はすぐにスイーツへ移っていき、私はホッと息を吐き出したのだった。
「私の幼馴染も……」
言いかけて途中で口を閉じる。涼子と一緒にいると気分がよくなって、つい、話さなくていいことまで話してしまいそうになる。
「幼馴染って、たしか八木くんだっけ? 八木くんがどうかしたの?」
涼子は私の言葉を一語一句聞き逃さず、更には興味津々に耳を傾けてくる。だからこちらも気分がよくなるのだけれど、今のは余計なことだった。
幼馴染を交換したのは今日の放課後のことだから、まだ山下くんに変わっていないのだ。
弘志の自慢をしたところで、たかがしれている。
「なんでもない。それよりここのお店はスイーツも美味しいんだって! なにを頼む?」
「いいの!? じゃあ、私はねぇ」
涼子の興味はすぐにスイーツへ移っていき、私はホッと息を吐き出したのだった。