迷宮階段
お父さんに引き取られても、お母さんに引き取られても結局は孤独だ。今の親戚に知っている人はひとりもいないし、もしも施設に入ることになったら……!?
今まで両親と一緒に暮らしてきた私には、そこがそんな場所なのか検討もつかない。
少し落ち着いてきていた心拍がまた上がってくる。
私は泣き出してしまいそうになるのを必死で堪えてスマホを操作した。
まずはお母さんからだ。電話をかけると、案外すぐに出てくれた。
「お母さん!? 離婚って、どういうこと!?」
『真美、あんた今日は家に帰ってきたんだ』
それは鼻で笑うような声だった。
『そうよ。私とお父さんは離婚することになったの、あんたも今まで通り自由にすればいいから』
「待ってよ……なに無責任なこと言ってんの!?」
『はぁ? 今更なに言ってるの? ほとんど家に帰ってこなかったのはあんたでしょ。荷物はまた今度取りに行くから、またね』
「ちょっと!」
今まで両親と一緒に暮らしてきた私には、そこがそんな場所なのか検討もつかない。
少し落ち着いてきていた心拍がまた上がってくる。
私は泣き出してしまいそうになるのを必死で堪えてスマホを操作した。
まずはお母さんからだ。電話をかけると、案外すぐに出てくれた。
「お母さん!? 離婚って、どういうこと!?」
『真美、あんた今日は家に帰ってきたんだ』
それは鼻で笑うような声だった。
『そうよ。私とお父さんは離婚することになったの、あんたも今まで通り自由にすればいいから』
「待ってよ……なに無責任なこと言ってんの!?」
『はぁ? 今更なに言ってるの? ほとんど家に帰ってこなかったのはあんたでしょ。荷物はまた今度取りに行くから、またね』
「ちょっと!」