迷宮階段
☆☆☆
二年A組は今日も穏やかだった。
「行方不明なんだって」
「こわいよねぇ」
涼子と香が不思議そうに会話している。
「おはようみんな」
「おはよう麻衣!」
麻衣が登校してくると、教室内は華やかになる。
麻衣のお父さんは有名企業の社長だから、麻衣はいつでも着飾っている。
席の後ろでは弘志が熱心にゲーム雑誌を読んでいて、そこに担任の矢沢が入ってきた。
階段は六回目の願いを聞き届け、そこにはすべて元通りになった世界が広がっていた。
ただ、真美がいないということを覗いては。
「さっき榊原さんのご両親から連絡が入って、昨日から榊原真美さんの行方がわからなくなっているそうです。みなさんも、気がつくことがあったら私の所まで言いに来てください」
教室の中でただ一人、里子だけが心配そうな顔で誰もいない真美の机へ視線を向けていたのだった。
END
二年A組は今日も穏やかだった。
「行方不明なんだって」
「こわいよねぇ」
涼子と香が不思議そうに会話している。
「おはようみんな」
「おはよう麻衣!」
麻衣が登校してくると、教室内は華やかになる。
麻衣のお父さんは有名企業の社長だから、麻衣はいつでも着飾っている。
席の後ろでは弘志が熱心にゲーム雑誌を読んでいて、そこに担任の矢沢が入ってきた。
階段は六回目の願いを聞き届け、そこにはすべて元通りになった世界が広がっていた。
ただ、真美がいないということを覗いては。
「さっき榊原さんのご両親から連絡が入って、昨日から榊原真美さんの行方がわからなくなっているそうです。みなさんも、気がつくことがあったら私の所まで言いに来てください」
教室の中でただ一人、里子だけが心配そうな顔で誰もいない真美の机へ視線を向けていたのだった。
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