迷宮階段
「なにかあったの?」
「朝お母さんが起こしに来たんだけどさぁ、部屋が汚いって急に怒り出して、一時間かけて掃除させられたんだよねぇ」
ぐったりと机に突っ伏す香を見て私は自分のお母さんが香のお母さんになったのだとわかった。
「それは大変だったねぇ。部屋、そんなに汚かったの?」
いくら私のお母さんでも、学校前に一時間も掃除させることはない。香の部屋は相当汚れていたんだろう。
「うん。だって掃除なんてしたことないもん」
「そうなんだ?」
それにはビックリだ。
けれど、ベッドから起きる気配のなかった香のお母さんを思い出すと、なんとなく納得できるかもしれない。
「うちのお母さん、小言が多くてほんと嫌になるんだよね。真美のお母さんは?」
「私のお母さんは結構自由にさせてくれるよ」
私はにっこりと微笑んでそう答えたのだった。
「朝お母さんが起こしに来たんだけどさぁ、部屋が汚いって急に怒り出して、一時間かけて掃除させられたんだよねぇ」
ぐったりと机に突っ伏す香を見て私は自分のお母さんが香のお母さんになったのだとわかった。
「それは大変だったねぇ。部屋、そんなに汚かったの?」
いくら私のお母さんでも、学校前に一時間も掃除させることはない。香の部屋は相当汚れていたんだろう。
「うん。だって掃除なんてしたことないもん」
「そうなんだ?」
それにはビックリだ。
けれど、ベッドから起きる気配のなかった香のお母さんを思い出すと、なんとなく納得できるかもしれない。
「うちのお母さん、小言が多くてほんと嫌になるんだよね。真美のお母さんは?」
「私のお母さんは結構自由にさせてくれるよ」
私はにっこりと微笑んでそう答えたのだった。