迷宮階段
にこっと笑いかけられて、その人が桃尾和夫だということを思い出した。
写真で見ただけだと、もっと小柄な人だと思っていた。今目の前に立っている人は慎重一八十センチ以上はありそうな、ガッチリ体型の人だった。
「お、おはよう……」
ぎこちなく挨拶をして、無理に笑顔を浮かべる。
「今日は会議で遅くなるから先に寝ているようにお母さんに言っておいてくれ」
「う、うん。わかった」
「そうだ。今日はどこか遊びに行くのか?」
「え? ううん、まだ決めてないけど」
ぎこちなく返事をする私の目の前に突然一万円札が差し出された。
「お小遣いだ。休日なんだからしっかり遊んでおいで」
「え、く、くれるの!?」
驚いてつい声が裏返ってしまった。こんなに大金、お正月以外にもらったことがない。
「なにを驚いてるんだ? 休日にはいつもやってるだろう?」
写真で見ただけだと、もっと小柄な人だと思っていた。今目の前に立っている人は慎重一八十センチ以上はありそうな、ガッチリ体型の人だった。
「お、おはよう……」
ぎこちなく挨拶をして、無理に笑顔を浮かべる。
「今日は会議で遅くなるから先に寝ているようにお母さんに言っておいてくれ」
「う、うん。わかった」
「そうだ。今日はどこか遊びに行くのか?」
「え? ううん、まだ決めてないけど」
ぎこちなく返事をする私の目の前に突然一万円札が差し出された。
「お小遣いだ。休日なんだからしっかり遊んでおいで」
「え、く、くれるの!?」
驚いてつい声が裏返ってしまった。こんなに大金、お正月以外にもらったことがない。
「なにを驚いてるんだ? 休日にはいつもやってるだろう?」