《番外編》妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました
「あの、百瀬くん?」
「何?」
「あの、私別にコスプレがしたかった訳じゃ……」
「……理由はどうあれ、こんな記事見せられちゃ……やっぱりさぁ、無視する訳にはいかないよね? 彼氏としてはさ」
「…………」

 私は単純にコスプレに興味があるかどうかが知りたかっただけなのに、どうやら記事の内容の方を気にしているらしい百瀬くんは私が普段のHにマンネリを感じてると思っているのか、私にコスプレをさせる気満々らしかった。

 そして、私に拒否権は与えられないまま、ネットでコスプレ衣装をいくつか注文してしまった百瀬くん。

 彼が選んだのはメイド服とナース服とセーラー服。

 三着も選んでいる辺り、百瀬くんはだいぶ楽しんでいるように思えて仕方ない。

(メイド服はまぁ、興味あったし……ナース服もまぁ、コスプレ衣装としては定番な気はするけど……セーラー服って……)

 私の学生時代はブレザーだったから、確かに、当時はセーラー服に憧れはしたけれど……コスプレといえど、二十七歳の今にそんな物を着るのはどうなんだろうか。

「明後日には届くって。楽しみだね、亜夢。」

 明後日……タイミング良く、その翌日は祝日で仕事はお休み。

 これはもう、コスプレHを楽しむ気満々のようだ。

 自分で蒔いた種とは言え、まさかこんな展開になってしまうなんて思いもしなかった私は衣装が届くその日をちょっとだけ憂鬱に感じつつも、いつもと違ったHが出来るという事を少しだけ楽しみにしている自分もいた。
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