《番外編》妹に彼氏を寝取られ傷心していた地味女の私がナンパしてきた年下イケメンと一夜を共にしたら、驚く程に甘い溺愛が待っていました
「いや、俺の方こそごめん、別に責めてる訳じゃないよ。薬飲んだ? とりあえず、今から病院行く? 救急ならやってるし」
「ううん、薬はまだ……。それと、病院は大丈夫。このくらいなら、寝てればすぐに治るから……」
「けど……。それじゃせめて薬は飲まなきゃ……。そうだ、何か食べた?」
「……食欲、あまり無くて……」
「それでもきちんと食べなきゃ駄目でしょ? 何なら食べれそう? やっぱりお粥? うどんとかもいいんだよね、確か」
「……それじゃ……お粥……食べたいかも」
「うん、分かった。俺が作るから、亜夢は待ってて。あ、水分もとらないとな。今持ってくるよ」
「……ごめんね、……あり、がと」

 一旦寝室を出た俺は冷蔵庫からミネラルウォーターのペットボトルを取り出すと再び亜夢の元へ向かい、身体を支えながら水分補給させた。

「こういう時はやっぱりスポドリの方がいいよね、ゼリーとかも食べやすそうだし、俺、買い物行ってくるから」
「……でも、百瀬くん、さっき帰って来たばかりでしょ? 疲れてるのに、悪いよ……」

 辛いくせに、こういう時まで人の心配ばかりの亜夢。

 こういうところが心配で、放っておけなけないんだよな。

「全然平気。俺の心配よりもまずは自分の事だよ? それじゃ、ちょっと行ってくるね」

 一人にしたくないけど、とにかく今は早く何か食べさせて薬を飲ませないとならない。

 後ろ髪引かれる思いで亜夢を残した俺は買い物へと出かけて行った。
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