溺れるように愛して
「花咲~」
下駄箱でローファーから上履きへと履き替えるタイミングで聞き覚えのある声で呼ばれた。
よいしょ、とローファー片手に顔をあげればクラスメイトの川瀬くんが大きなエナメルバッグをぶらさげこちらへと向かってくる。
「おはよ」
爽やかな笑みはまさに好青年の印象をぐわっとぶつけられるイメージ。
日に焼けた健康的な肌は、誰かさんとは違って逞しさを感じさせられる。
「おはよ、部活終わったんだ?」
「おう。さみーな」
「ね」
彼もまた同じように靴から上履きへと履き替える。手にしていたローファーをしまい込めば、隣りでは雑に上履きを床に落とす彼。
野球部キャプテン。熱血。真面目。正義と悪が白黒。ニカっと笑う。毎日元気。
彼、川瀬くんを簡単に説明するならこんなところだろうか。声がよく通って、はきはきと喋るものだから、部活が落ち着いたら演劇部にでも入ったらいいんじゃないかとお節介が発動しかける。
下駄箱でローファーから上履きへと履き替えるタイミングで聞き覚えのある声で呼ばれた。
よいしょ、とローファー片手に顔をあげればクラスメイトの川瀬くんが大きなエナメルバッグをぶらさげこちらへと向かってくる。
「おはよ」
爽やかな笑みはまさに好青年の印象をぐわっとぶつけられるイメージ。
日に焼けた健康的な肌は、誰かさんとは違って逞しさを感じさせられる。
「おはよ、部活終わったんだ?」
「おう。さみーな」
「ね」
彼もまた同じように靴から上履きへと履き替える。手にしていたローファーをしまい込めば、隣りでは雑に上履きを床に落とす彼。
野球部キャプテン。熱血。真面目。正義と悪が白黒。ニカっと笑う。毎日元気。
彼、川瀬くんを簡単に説明するならこんなところだろうか。声がよく通って、はきはきと喋るものだから、部活が落ち着いたら演劇部にでも入ったらいいんじゃないかとお節介が発動しかける。