月ノ蝶、赤縄を結ぶ
寒い。
自身を抱きしめても震えが止まらない。
目を閉じたら紅くんとのお別れの場面が自動再生される。
あの時、紅くんも泣きそうな顔をしてたよね。
紅くんも嫌々お別れしたんだよね?
ねぇ、紅くん・・・────。
「ずっとそうしているつもりなの?」
「紅くん・・・?」
一瞬私が作り出した都合のいい幻かと思った。
「茜」
紅くんが私の頬にそっと触れた。
幻じゃない。
紅くんがちゃんと私の前に立っている。
私に光が射した。
「こんなに冷たくなって・・・何で帰らなかったの?」
「だ、だって紅くんが会ってくれないんだもん!」
紅くんはしゃがみこんで私に上着をかけてくれた。
自身を抱きしめても震えが止まらない。
目を閉じたら紅くんとのお別れの場面が自動再生される。
あの時、紅くんも泣きそうな顔をしてたよね。
紅くんも嫌々お別れしたんだよね?
ねぇ、紅くん・・・────。
「ずっとそうしているつもりなの?」
「紅くん・・・?」
一瞬私が作り出した都合のいい幻かと思った。
「茜」
紅くんが私の頬にそっと触れた。
幻じゃない。
紅くんがちゃんと私の前に立っている。
私に光が射した。
「こんなに冷たくなって・・・何で帰らなかったの?」
「だ、だって紅くんが会ってくれないんだもん!」
紅くんはしゃがみこんで私に上着をかけてくれた。