月ノ蝶、赤縄を結ぶ

 特にいつも美味しいご飯を作ってくれる人にはお礼を言いたい。



「じゃあ明日の朝紹介するね。他には?」



 あるにはある。

 けど言っていいのかな?


 少し躊躇ったけど紅くんが真摯に耳を傾けてくれてるから、戸惑いつつも伝えることにした。



「・・・私タバコの匂い嫌いだから辞めてほしい」

「分かった辞める」



 間髪入れずにタバコの箱をぐしゃっと握り潰しゴミ箱に捨てた。

 あまりの決断の速さに目を見張る。

 そして私をゆっくりと布団に組み敷いた。

 一連の行動がとてもスムーズだったからなすがままにされた。

 紅くんが状況を上手く理解できていない私を誘惑するように笑いかけてくる。



「その代わり、口が寂しくなったら茜が相手してね」

「へ?」



相手????

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