悪魔と涙と甘い恋。
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「飯、居間で食おうか」
「えっ……?あ……、」
一瞬、どうして、って思った。
だけど、それはあたしの為ってわかると頑張らないといけないわけで。
「はい……」
あたしは小さく頷いた。
「無理そうだったら言えよ」
「うん……」
居間に行くと、もう何人か席に着いてて。
思わず足が竦んでしまう。
「怖い?」
「う、ううん……」
怖いけど……大丈夫。
神楽さんがいるから大丈夫。
怖くない。大丈夫。
自分自身にそう言い聞かせて、足を一歩ずつテーブルの方へ踏み入れていく。
あたし達の存在に気付いた厳つい男の人が、フッと顔を上げた。
ひっ……!
いろんな意味で怖くて、反射的に神楽さんの腕にしがみ付いた。
「おはようございます、神楽さん」