悪魔と涙と甘い恋。
神楽さんの真似。
それから神楽さんは視線を逸らしたから、あたしもそうして。
……。
「……ごめんなさい」
同じ行動をした。
「は?言いたいことあるなら言えよ」
「そう見えました……?」
「違うのか?」
「あたしも……そう見えました……」
「はぁ?まじ意味わかんねーんだけど。何の話?」
苛立ちを隠せない敦雅さんの眉間に、シワが寄った。
「同じこと、されたんです」
「誰に?」
「……」
「ま、いーや。1人しか心当たりねぇし。で?何でそんなことされたんだよ」
「わかんないです…………知ってたら聞かないですよ……」
同じ行動をしたらわかるかなって思ったけど、やっぱりそんなことなかった。
「てか神楽さんそんなことしてたんだ?オモロ」
ククッと肩を揺らして笑う敦雅さんにムッとして、軽くパンチをした。