悪魔と涙と甘い恋。

お父さんとお義母さんが止めに入った。


その日から、お義母さんのあたしに対する態度が変わって。

お父さんの見えないところで意地悪されるようになった。



お母さんが死んで、笑わなくなったお父さんが再婚して初めて笑う姿を見せた。


幸せなんだって。


だから……助けを求めて……お父さんの幸せを壊したくなかった……。


あたしが我慢すれば良いって……。



「お父さんが死んで……お義母さんの、あたしに対する当たりが……強くなった……」


怖かった。

逆らったら……何されるかわからない恐怖。



「もういい。もう、いいよ……思い出さなくて。ずっと……耐えてたんだね……偉かったね」


涙がぶわりと出た。


寄り添う場所がなかった。



辛くても、辛くても、我慢して。


ただ耐えぬくしかなかった……。