悪魔と涙と甘い恋。

場所の特定


♢side 神楽♢



「衣吹を見つけ次第、乗り込むぞ。そして手薄になったウチを潰すのが狙いかもしれねぇから何人かは残れ」

「「「はい」」」


気持ち悪いくらい声が綺麗にハモる。


桐龍組の奴等……ふざけた真似しやがって。



「あ……は、羽瑠が防犯カメラに映ってます……!」


突如聞こえた後藤の声に、一瞬思考が停止する。


……は?

羽瑠が?



「どう言う事だ」

「わ、わかりません。とにかくこちらを……!」


後藤は慌てた様子でパソコンを組長の前に持って行き、再生ボタンをクリックした。



そこに流れるのは、羽瑠が人とぶつかり茂みに倒される映像だった。

画質が悪くて詳しくは見えないが、多分、殴られたか何かで気を失い、そのまま車に乗せられた。


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