悪魔と涙と甘い恋。
うわ〜〜全然知らなかった!
いつから?
チラッと盗み見するように振り向けば、幸せそうに笑う羽瑠がいた。
そんな羽瑠を神楽さんも優しい眼差しで見つめていて………初めて見た。神楽さんのそんな顔。
「………」
もしかして、神楽さんが煙草をあんまり吸わなくなったのはコレなのかもな……。
羽瑠に癒されてんのかも。
あの顔はきっとそうだ。
あーあ。
羽瑠に神楽さんを取られた気分。
まぁ……でも最近の神楽さん、ちょっと丸くなってきたもんなぁ。
あん時はまじでびっくりしたもんな。
羽瑠を襲ったあのガキ共をまさか生きたまま帰したんだから……。
前まで完全に悪魔だったのに。
と言うより魔王?
「何してんだ?後ろなんか向いて」
「ぅわっ!?」
突然聞こえた声に慌てて振り返ると、まさかの神楽さんがすぐ近くにいた。