溺甘純愛婚。 〜財閥社長とウブな令嬢のラグジュアリーな新婚生活。



 社長室に入ると、ドラマで見るような空間だった。初めて社長室を見たけど応接室を兼ねているのか結構な広さだ。


「藍梨ちゃん、ソファに座って。今、お茶淹れるから」

「あ、ありがとうございます」


 優生さんが社長室にある給湯室に行くと私は思わず周りをキョロキョロしてしまう。

 落ち着いたイメージで重厚感のある木目の執務机、それに合わせた革製の高級感溢れるエグゼクティブチェア。その後ろにある棚も机と同系色で落ち着いたデザインとなっている。

 それに、私が座っている三人掛けソファは本革製だけど座り心地が抜群だ……めちゃくちゃセンス抜群の室内に感動する。素敵だ。



「どうぞ……熱いから気をつけてね」

「はい、いただきます」


 私は湯気が立っている湯呑みを持ちまず香りを楽しんでから、フーフーと口を近づけて冷ます。そして口に含ませると、旨味がふわっと広がり甘みも後からやって来た。



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