【2025春・書籍化予定】溺甘純愛婚。 〜財閥社長とウブな令嬢のラグジュアリーな新婚生活。



「知り合いでもいるの?」

「知り合いというか、お父さんが茶殻を分けてもらってるお茶屋さんです」

「あ、そうなんだ。それで……」


 叔父様はモゴモゴ何かを呟いていたけどその先は何も聞こえなかった。私は、きっと弟で同い年である優也(ゆうや)くんの方かなと自己完結させる。


「叔父様、この縁談受けようかと思います。私も、藤乃家の娘ですし……不自由なく過ごせてきたのは藤乃家のおかげですし恩を返したいので」

「そ、そうか! 良かった。よろしく頼むよ」

「こちらこそ、よろしくお願いします」


 私はそう言って頭を下げると、叔父さんは慌てて「そんなことしないで、こっちが頼んだんだから」と言った。
 そして、雑談のような話をして遅くなる前に女の子が一人で危ないよと言われ叔父さんが送ってくれて帰宅した。








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