【2025春・書籍化予定】溺甘純愛婚。 〜財閥社長とウブな令嬢のラグジュアリーな新婚生活。



 二十四日……夜。全然全く、空いてる。というか、クリスマスイブだ。なんだか、それだけでドキドキしてくる。私は胸が高鳴り手が震えながら【空いてます】と打ち、送信する。

 今までお父さんの仕事相手で優しくしてくれるお兄ちゃんとしか思っていなかったはずなのに……


『――俺は、このお見合いを進めたいと思ってる』
『――他の誰でもなく藍梨ちゃんがいい』


 まるで、異性として好意があるようなことを言われて意識してしまっていた。ドキドキしながら返事を待っていると、既読が付いてメッセージが届く。


【この前話した豪華客船の話、覚えてるかな?そこのディナーのチケットが取れたから一緒にどう?】

【もちろん覚えてます。行きたいです!】


 この前教えてもらった豪華客船でのディナーの話だと思い出して、何も考えずにすぐに送信した。

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