【2025春・書籍化予定】溺甘純愛婚。 〜財閥社長とウブな令嬢のラグジュアリーな新婚生活。
久我さんは、私たちから目線をスケッチブックにする。彼女はもうイメージができているのか何も迷いなくサラサラっと描いていく。
そして色鉛筆で色付けしていくとわずか数分で二つのデザインを私たちに見せてくださった。
「……え、すごい」
素敵なデザインに思わず声を出してしまった。本当にすごい、こんな短時間で仕上げるなんて。しかも素敵だ。
「ふふ、ありがとうございます。どうでしょう、ここに付ける石は今は一つですが、小さめの石でしたら三つまでなら可能です」
一つ一つ説明をしてくださって、すぐにデザインが決まってしまった。
緩やかなウェーブラインのリングで表面は艶なしにして色はシルバーだが私はピンクゴールドで優生さんはイエローゴールドを選んだ。石は小さなダイヤモンドにしてシンプルな飽きが来なさそうなデザインに出来たと思う。
「では、こちらでよろしいでしょうか。出来上がりは三ヶ月ほど先になります」
「はい、よろしくおねがいします」
結婚指輪もオーダーすることができて完成がとても楽しみだ。
ウキウキしながら次に生活用品の買い物をしてスーパーにも行き数日分の食材を見て帰宅をした。
そうして、この日から二人での生活が始まった。