【2025春・書籍化予定】溺甘純愛婚。 〜財閥社長とウブな令嬢のラグジュアリーな新婚生活。
7.新居
寒かった季節から、少しずつ暖かさを感じられるようになってきた三月上旬。
私は、目の前にあるグレイッシュピンクの外壁の豪邸に圧倒されていた。
「さぁ、入ろうか。藍梨ちゃん」
豪邸に入る前も豪華な門に素敵なお庭には小さな噴水があって全てにおいて驚いたが、この邸に言葉も出ない。リフォーム前のお屋敷も見せてもらったけどあの時より豪華になっていると思う。
優生さんが邸の扉を開けると三人の女性と男性一人が待っていて出迎えられた。
「おかえりなさいませ、優生様。藍梨様」
そう男性が言いお辞儀をすると女性らもお辞儀を丁寧にした。優生さんの家の人なんだろうか……雰囲気だけでとても仲良さそうだ。
男性に中に入るように促され、優生さんに続いて入ると大理石の床と大理石と同系色の上り框がある広い玄関が広がっていて玄関を上がればワインレッドのペルシャ絨毯が敷かれている。
「す、すごい」