断罪されて死に戻ったけど、私は絶対悪くない!
 そしてその技術は既に失われてしまったもので。

「ははっ、信じられないのも仕方ないよ。確かに魔道具ってのは今はもう失われた技術で新しく作るのは不可能なんだけどさ。でも、“直すこと”なら可能なんだ」
「直すこと、でございますか?」

“それが、殿下がずっとされている研究なの?”

「まぁ適正のある者が動かなくなった魔道具に魔力を補填してやることが前提にはなるんだけれど」
「魔力、でございますか?」
「あぁ。魔力すらも今はほとんど失われてしまっているんだが――王族の血統なのかな、俺には少しだけ魔力に適正があってね」

 だからこそこの研究にのめり込んだんだけど、なんてどこか自嘲気味に笑う殿下。
 その笑顔にごくりと唾を呑み込む。

「そのお話が事実として、どうして確信をされているのでしょう?」

“私がやり直した事に気付いたのはどうしてなの? それともまさか殿下もやり直す前の記憶を……”

 製作者の特権でもし何かしらの機能が発動し私のように記憶を持っているのかも、なんて思ったのだが。

「あぁ。それはね、君がネックレスを着けていないからさ」
「着けて、いないから?」
< 22 / 71 >

この作品をシェア

pagetop