断罪されて死に戻ったけど、私は絶対悪くない!
「巻き戻った時間がほぼ十年というのも興味深いな、まさかそんなに時間を戻すことが出来るとは。それにその時間を選んだ理由も気になる」
“私が巻き戻った、その日の理由?”
必死にメモを取りながら考え込む殿下の言葉に、ふとある可能性に気付く。
「それでしたら、わかるかもしれませんわ」
「な、何っ!?」
ガタタッと椅子から立ち上がり前のめりになる殿下。
いつもどこか妖艶な雰囲気の彼が、今は新しいことに夢中になっている少年のようで少し面白い。
「巻き戻る前の私はニコラウス殿下と婚約関係にあり、そして裏切られたのです」
「あぁ、それで?」
「巻き戻った日は、ニコラウス殿下との婚約の打診が入った日でした」
「! つまり、未来のその惨事を防ぐための日、ということか?」
私の言葉に納得したらしい殿下は、だがすぐに私の顔をじっと見つめる。
「だが、回避するというのであればニコが浮気相手の令嬢と出会う日でも良かったのではないか?」
「それは……どうでしょうか」
確かにそれでも私が死ぬ未来は回避されるかもしれない。
“私が巻き戻った、その日の理由?”
必死にメモを取りながら考え込む殿下の言葉に、ふとある可能性に気付く。
「それでしたら、わかるかもしれませんわ」
「な、何っ!?」
ガタタッと椅子から立ち上がり前のめりになる殿下。
いつもどこか妖艶な雰囲気の彼が、今は新しいことに夢中になっている少年のようで少し面白い。
「巻き戻る前の私はニコラウス殿下と婚約関係にあり、そして裏切られたのです」
「あぁ、それで?」
「巻き戻った日は、ニコラウス殿下との婚約の打診が入った日でした」
「! つまり、未来のその惨事を防ぐための日、ということか?」
私の言葉に納得したらしい殿下は、だがすぐに私の顔をじっと見つめる。
「だが、回避するというのであればニコが浮気相手の令嬢と出会う日でも良かったのではないか?」
「それは……どうでしょうか」
確かにそれでも私が死ぬ未来は回避されるかもしれない。