断罪されて死に戻ったけど、私は絶対悪くない!
9.少しずつ狂う歯車は
しっかり殿下にフォシェル公爵家まで送って貰った私を待ち構えていたのはミルシュカだった。
「デートはいかがでしたか?」
「デッ、そ、そうね。まぁ……悪くはなかったわ。これ、お土産よ」
そっと手渡したのはミルシュカに教えて貰ったデザート店のタルトである。
「わ! ビクトリア様、ありがとうございます」
すぐに何かわかったのか、ぱあっと顔を綻ばせたミルシュカはすぐにハッとした顔になって。
「でもこのお店、凄く混んではいませんでしたか?」
「そうね、確かに結構長い時間並ぶことになったわね」
「えぇっ!」
「でも、お話していたらあっという間だったわ」
“まぁ、お題はほぼやり直し関連のことばかりだったのだけれど”
それでも、目を輝かせて色んなことを質問してくる殿下はどこかあどけなく、自分たちの順番が来るまでただ立って待つだけだというのに楽しかった。
「まぁ、一国の王子がデザートの為に列に並んでる様子は少し違和感があったのだけど」
「それはまぁ、そうですね……」
「当たり前のように順番を待っておられる姿はその、悪くはなかったわ」
「デートはいかがでしたか?」
「デッ、そ、そうね。まぁ……悪くはなかったわ。これ、お土産よ」
そっと手渡したのはミルシュカに教えて貰ったデザート店のタルトである。
「わ! ビクトリア様、ありがとうございます」
すぐに何かわかったのか、ぱあっと顔を綻ばせたミルシュカはすぐにハッとした顔になって。
「でもこのお店、凄く混んではいませんでしたか?」
「そうね、確かに結構長い時間並ぶことになったわね」
「えぇっ!」
「でも、お話していたらあっという間だったわ」
“まぁ、お題はほぼやり直し関連のことばかりだったのだけれど”
それでも、目を輝かせて色んなことを質問してくる殿下はどこかあどけなく、自分たちの順番が来るまでただ立って待つだけだというのに楽しかった。
「まぁ、一国の王子がデザートの為に列に並んでる様子は少し違和感があったのだけど」
「それはまぁ、そうですね……」
「当たり前のように順番を待っておられる姿はその、悪くはなかったわ」