断罪されて死に戻ったけど、私は絶対悪くない!
10.やっぱり貴方が
何故か今私は、極力会うことを避けていたニコラウス殿下と二人きりで王城の庭園でお茶をしていた。
今まで彼からの直接の召集は手順を理由に断ってきたし、ニコラウス殿下自身も王子である俺がわざわざ誘ってやっているのだから、という驕りから彼はその手順を踏んだことはなかった。
だからこそ今までは婚約者候補筆頭として、殿下ではなく王城から召集された時にしかこうして時間を共有することなどなかったのだが――
“まさか正当な手順で召集されるなんて!”
アンドレアス殿下の私室から出たことを聞いたのか、それとも彼との街デートを知ったのか。
理由はわからないが、この状況に焦ったのか初めて正当な手順を踏んだのだ。
アンドレアス殿下からの誘いを受けた以上、同じく正当な手順を踏んだニコラウス殿下の誘いを断るわけにはいかずにやってきたこの場所。
“彼が私を誘うのは、私と婚約することが王太子への近道なのだと理解してるってことね”
だが焦っている割にはいつもと変わらない態度のニコラウス殿下を少し怪訝に思い――
「……、ッ?」
今まで彼からの直接の召集は手順を理由に断ってきたし、ニコラウス殿下自身も王子である俺がわざわざ誘ってやっているのだから、という驕りから彼はその手順を踏んだことはなかった。
だからこそ今までは婚約者候補筆頭として、殿下ではなく王城から召集された時にしかこうして時間を共有することなどなかったのだが――
“まさか正当な手順で召集されるなんて!”
アンドレアス殿下の私室から出たことを聞いたのか、それとも彼との街デートを知ったのか。
理由はわからないが、この状況に焦ったのか初めて正当な手順を踏んだのだ。
アンドレアス殿下からの誘いを受けた以上、同じく正当な手順を踏んだニコラウス殿下の誘いを断るわけにはいかずにやってきたこの場所。
“彼が私を誘うのは、私と婚約することが王太子への近道なのだと理解してるってことね”
だが焦っている割にはいつもと変わらない態度のニコラウス殿下を少し怪訝に思い――
「……、ッ?」