断罪されて死に戻ったけど、私は絶対悪くない!
 今はもう失われた古代の技術を使って作られた貴重な『魔道具』だと祖父は言っていた。

「ある特別高貴な御方に直していただいた、と……」

 そしてうっすらと残る私の手のひらの小さな傷――


“この傷が、もし『未来の』あの時に出来た傷だとしたならば”

 確かに死んだ私は、この魔道具の力を借りて俗に言う『やり直し』とやらをやっているのかもしれないと、そう思った。
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