籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
標的 ― target ―
上下紺色の無地のセーラー服に、襟元には赤色のスカーフ。
毛先にかけてゆるやかにウェーブする胸まであるロングヘアが春風にふわりとなびく。
わたしの名前は、越前美鳥。
氷川高校に通う、高校2年生。
周りは仲のいい友達といっしょに登校しているけれど、わたしは1人だけ。
わたしには、この学校に友達と呼べるほどの親しい人がいないから。
――今から1年ほど前の高校入学時。
ちょうどその時期、わたしは病院に入院していて、同級生よりも1ヶ月ほど遅れて入学することとなった。
周りはすでに仲よしグループができていて、人見知りのわたしはその中に自ら入ることができなかった。
だけど、クラスメイトとしては打ち解けることができ、今はそれなりに充実した学校生活を送っている。
毛先にかけてゆるやかにウェーブする胸まであるロングヘアが春風にふわりとなびく。
わたしの名前は、越前美鳥。
氷川高校に通う、高校2年生。
周りは仲のいい友達といっしょに登校しているけれど、わたしは1人だけ。
わたしには、この学校に友達と呼べるほどの親しい人がいないから。
――今から1年ほど前の高校入学時。
ちょうどその時期、わたしは病院に入院していて、同級生よりも1ヶ月ほど遅れて入学することとなった。
周りはすでに仲よしグループができていて、人見知りのわたしはその中に自ら入ることができなかった。
だけど、クラスメイトとしては打ち解けることができ、今はそれなりに充実した学校生活を送っている。
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