籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
まだ熱はあるし、この数日まともに食事も摂っていない。
だから、体力だって回復してないはずなのに、何食わぬ顔をしていつも通りに振る舞って。
わたしにはわかる。
十座の前で、必死に痩せ我慢していることが。
そんな玲が心配で、ずっと目で追っていた。
すると、廊下に整列するRULERのメンバーの後ろから玲を見つめるわたしの存在に十座が気づく。
「お?なんだ美鳥、オレさまと会えなくて寂しくて出迎えにきてくれたのか?」
そんなわけない。
そもそも十座なんて、眼中にも入っていなかった。
「茉莉花は出迎えるなんてこと、今までで一度もなかったのにな。お前はかわいいやつだな、美鳥」
なにを勘違いしてか、十座はわたしに向かってニヤリと微笑む。
わたしは眉間にしわを寄せ、視線をそらした。
だから、体力だって回復してないはずなのに、何食わぬ顔をしていつも通りに振る舞って。
わたしにはわかる。
十座の前で、必死に痩せ我慢していることが。
そんな玲が心配で、ずっと目で追っていた。
すると、廊下に整列するRULERのメンバーの後ろから玲を見つめるわたしの存在に十座が気づく。
「お?なんだ美鳥、オレさまと会えなくて寂しくて出迎えにきてくれたのか?」
そんなわけない。
そもそも十座なんて、眼中にも入っていなかった。
「茉莉花は出迎えるなんてこと、今までで一度もなかったのにな。お前はかわいいやつだな、美鳥」
なにを勘違いしてか、十座はわたしに向かってニヤリと微笑む。
わたしは眉間にしわを寄せ、視線をそらした。