籠の中の鳥 〜囚われの姫と副総長〜
ベッドに沈んで弾むわたしの体。

その上から玲が覆いかぶさる。


「…ここがどういうところかわかってるのか!?」


わたしに訴えかけるような真剣な表情をして。


「そんなこと…言われても――」


…一体、どういうこと?

なにが言いたいの…?


玲はふと、わたしの首につけられたチョーカーに目をやる。

そして、困惑するわたしの体を抱き起こす。


「まだ間に合う。今すぐここから逃げろっ」

「え…!?」

「俺が時間を稼いでおく。その間に行け!」


玲はわたしの首元に手を伸ばす。

どういうわけか、チョーカーを外そうとしてくれているようだ。


「べつに…今外す必要はないんじゃ――」

「このチョーカーにはGPSがつけられている。外さない限り、どこまでも追われることになる」

「…でも外せるの?たしか、正しい取り外し方があるとかで――」
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