悠久の絃 2
僕がゴム手袋をつける音が聞こえたのか、少し身を固めた。


「いと、力抜いて。」


点滴を刺し終えるとすぐに腕を引っ込めた。

入れたら痛くないかな。


「いと、点滴してる腕毛布に入れたら痛くない?」

「……」


無視。まじか。

「無視はひどくない?僕、いととお話したいだけなんだけど。」


「…1人がいい。出てって。」


「わかった。何かあったらすぐに呼ぶんだよ。」

毛布越しに頭を撫でてから夜星先生と部屋を出た。







< 189 / 519 >

この作品をシェア

pagetop